ABOUT US

私たちは、花を育て、花を束ねる、Farmer-Florist (ファーマーフローリスト) です。

花を愛でることの美しさと、その複雑な背景を理解するために。
地球環境に配慮した、次世代に残すべき農業を探るために。
花のことをより深く知り、人々に誠実な情報を届けるために。
花を愛する私たちは、自ら花を育てて、育てた花を届けることにしました。

そして生まれた、YARI FLOWER FARM (ヤリ フラワー ファーム)。

2021年11月、北アルプスの麓で私たちの挑戦が始まります

MEMBER

田中 彰 Akira Tanaka
花農家/フローリスト

1983年高知市生まれ。神戸大学経済学部卒業。新卒で素材メーカーに就職するも、同郷の植物学者、牧野富太郎氏に感銘を受け、20代後半に花業界に飛び込む。フローリストとしての技術を身に付けた後、東京で数店舗の生花店運営を主とする会社を創業し、代表取締役として7年間経営する。2020年6月、同会社を退任し、長野県に移住。山梨県、長野県のいくつかの農園で1年間花作りを学んだ後、2021年11月、長野県安曇野市で「YARI FLOWER FARM」を立ち上げる。2023年12月、YARI FLOWER FARMを法人化、代表取締役に就任。

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STORY

YARI FLOWER FARAM「YARI」は北アルプスが誇る名峰、槍ヵ岳の「槍」。
その由来についてお話したいと思います。

2020年の夏、ぼくは東京で7年間営んでいた花屋を離れ、やり切った気持ち、後悔の気持ち、様々な感情に揉まれて空っぽになっていました。

自然の近くに居たくなり、あてもなく松本に移り住みました。住まいは築50年の古いアパート。冬季は家の中に氷柱が張るような過酷な住環境でしたが、家から一歩出ると雄大な北アルプスを望むことができました。過去と未来に押しつぶされそうになりながら、北アルプスを眺める日々。高い山々を見ていると、悩みがちっぽけに思えて心が落ち着いたのを覚えています。

中でも槍ヶ岳は特別でした。
天空を刺すようにそびえ立つ、槍ヶ岳の圧倒的な存在感を見ると、心が安らぐのと同時に、叱り付けられている気持ちになるのです。

それから、槍ヶ岳はぼくにとって大切な存在となりました。そして時と共に悩みが小さくなるにつれ、内から込み上げてきたのは、ある感情。

「花が好きだ。花のことをもっと知りたい。」

本当に良い花とはなんだろう。その良さはどうしたら伝わるのだろうか。自然の美しさを教えてくれる花だけれど、花を育てるために自然に負荷をかけるのは矛盾していないか。そもそもなぜ私たちは花を愛でるのか。

その気持ちに再び駆り立てられ、ぼくは花作りの道へ進む決意をしました。全くのゼロからの就農は茨の道で、何度も挫けそうになりながらも、出会う人達に助けられて、幸運にも1ヘクタールの畑を分けてもらえることに。

場所は偶然にも槍ヶ岳を抱える北アルプスの麓、安曇野。当時の想いを込めて、農園名は「YARI FLOWER FARM」にしました。

槍ヶ岳。
その優しさは今も心の支えであり、その強さは自然への畏敬をいつも思い出させてくれます。

さあ、今日も花達に挨拶をして、1日が始まります。応援よろしくお願いします。


株式会社YARI FLOWER FARM
代表取締役 田中 彰